スポーツにともなう痛み
脱臼
スポーツをしている際に肩関節が強い衝撃を受け脱臼する場合があります。
いわゆる肩関節というのは、肩甲骨と上腕骨からなる肩甲上腕関節を指しますが、この関節は肩甲骨のくぼみに上腕骨の骨頭が浅くはまっているだけなので、ほかの関節よりもはずれやすいのです。
実際、スキーやスケート、ラグビーや柔道などのスポーツで、肩を強く打ったときや腕を後ろに引っぱられたときに、肩脱臼が起こることはよくあります。
脱臼とは、関節を構成する骨の位置がずれ、接合部分がはずれることです。
脱臼を治すためには、骨を正しい位置に戻すことが必要です。
柔道をする人などは、練習中に脱臼することが珍しくないため、その場で簡単に治す技術が普及しています。
しかし、簡単に治す方法は再発を招きやすいともいわれており、注意が必要です。
脱臼すると、関節を支えていた関節包が損傷してしまうのですが、それを放置して骨だけ戻しても、また脱臼することがあります。
そのような状態を繰り返すうちに、関節包は弛緩し、ますます脱臼しやすくなるのです。
脱臼を起こしたときには、整形外科の治療を受け、完全に治癒するまで肩を固定したほうが望ましいといえるでしょう。
それでも脱臼を繰り返してしまう場合は、関節包を修復する手術を検討します。
肩の腱鞘炎
「腱鞘炎」というと、手や指を酷使することにより起こるものだと思っている人は多いでしょう。
たしがに、ピアニストや漫画家、パソコンのオペレーターなどが手首や腕に腱鞘炎を起こす例はよくみられます。
しかし、実は腱鞘炎は肩にも起こるのです。
腱鞘炎とは、「腱」と「腱鞘」が摩擦を繰り返すことで腱鞘が肥厚した状態です。
腱とは、筋肉の両端の骨に固定されている部分で、その腱が通る筒状の組織が腱鞘です。
二の腕にある上腕二頭筋の腱鞘炎も肩の痛みにつながります。
腱鞘炎の原因はよくわかっていませんが、特定の筋肉を酷使することがきっかけで悪化することもあります。
腱鞘炎じたいは指・手首・腕・脚などでも起こりますが、肩に痛みが出る場合は、テニスやゴルフ、野球など肩を酷使するスポーツが主な原因となります。
発症すると、肩を動かすときに痛みに襲われ、腕を上げる動作が辛くなります。
多くの場合、安静時に痛みは出ませんが、常時痛みに襲われることもあります。
腱鞘炎になったら、応急処置として患部を温めるとよいでしょう。
その後、肩を痛みのない範囲でゆっくり大きく動かすことが大切です。
もちろん、スポーツは控えましょう。
自然治癒する場合もありますが、適切な治療が回復への近道です。
腱鞘炎の直接の原因は不明で、肩の使いすぎは悪化要因です。
その背景には、筋力低下や姿勢の悪さがあります。
背中が丸くなっていると、肩が前に押し出されることで腱が圧迫されやすいのです。
正しい姿勢を心がけましょう。
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