脊椎カリエス
「脊椎カリエス」は、結核性脊椎炎とも呼ばれ、結核菌により脊椎の組織が破壊される病気です。
主に肺結核や腎結核などを患った人の二次性疾患として発症します。
結核は1950年代に蔓延した病気ですが、当時は脊椎カリエスも非常に多くみられ、ともに難病とされていました。
結核の治療法が確立された後は急速に減少しましたが、現在でも根絶にはいたっていません。
脊椎カリエスは、結核菌が血管を通じて脊椎に転移することで発症します。
一度肺結核などを患った人は、治った後でも結核菌が体内に残っていることがあります。
それが何らかの理由で活発化し、脊椎に病巣をつくることがあるのです。
あるいは、周囲の結核患者からの感染やBCG注射からの感染がきっかけで発症する場合もあります。
特に高齢者や幼児、何らかの疾患をもつ人、HIV感染者など、免疫力が低い人は感染しやすいので要注意です。
脊椎が結核菌に侵されると、椎骨や椎間板が破壊され、壊死状態に陥り膿が発生します。
初期症状は、背中や腰を動かしたときや叩いたときに痛みが出る程度ですが、やがて隣り合わせた椎骨へと感染が広がっていき、背中や腰にさわるとわかるほどに膿が増大します。
そうなると、膿が神経を圧迫するようになり、下半身の麻痺や排尿障害といった重大な症状が現れます。
夜間にも強い痛みが出たり微熱をともなったりすることも特徴です。
治療は、まず抗結核薬の使用を中心に保存的療法がとられます。
状態によっては、病巣を取り除く手術が適用されます。
周囲への感染を防ぐために、疑いがあればすぐに検査を受けることが大切です。
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